物売り            S18 1月13日     マンダレー

 

  この絵も馬車の絵のメイミョウの近く、マンダレーで描かれたものです。

 このあと下のビルマ女の祈り に日付が続いているので、

 おそらく、雲南からマンダレー、そしてラングーンに戻り、

 海路で日本に戻ったのだと 思います。

 

 どこか ひょうきんな顔つきの物売り 壺のようなものを

 売っていますが 何を売っているのかな?

 

 帰国近いということで どこか ほっとした雰囲気も

 感じる一枚です。

 


ビルマ女の祈り  S18 1月25日  於 ラングーン  シュエダゴンパゴダ

 

 この絵も ずっと祖母の家にあり、そのあとはウチにあったので

 大変 親しみのある一枚です。

 

 私は とてもこの絵が好きで サロン(アロマ、ハーブのスクールです)

 入口に 飾っていました。

 ずっと、どこかの小さな寺院なのだろう、と思っていました。

 

 あるとき、ふと下にある地名が気になり、検索してみて

 驚きました。

 

 シュエダゴンパゴダ は、ラングーン(ヤンゴン)の街中にある

 ラングーンを代表する大きな寺院だったのです。

 

 そして、Googleマップのストリートビューでは

 数時間前の寺院の様子や 動画も見ることができます。

 

 お釈迦様とお釈迦様以前に出現したという

 3人の菩薩をお祀りしている寺院だそうで

 黄金に輝く煌びやかな寺院です。

 

 ずっと見ていると、今も同じように この絵の女性のように

 お祈りをしている女性もいらっしゃいました。

 

 ミヤザキが 訪れたときも 今も変わらず

 人々の捧げる祈りは 続きます。

 そして それは ミヤザキ自身の祈りでもあったことでしょう。

 

 


濁流                      於  イラワジ河畔


 

 濁流 というタイトルがつけられていたのですが、

 イラワジ川、今はエーヤワディー川と表記するようです。

 

 日付がS18年1月30日なのですが、横浜高工の同窓の方が書かれた資料によると、

 ミヤザキは、1月末にラングーンから帰国、とあるので、

 これは帰国の際のスケッチなのだと思います。

 

 このあと、最初にご紹介したマラッカ海峡を経て、帰国したのではないか

 と思います。

 ミャンマーの雨期は 4月~10月頃とあるので

 雨期ではないようですが 茶色の濁流が描かれています。

 が、帰国するときのスケッチは

 どこか ほっとした雰囲気が漂っているように 感じられます。